キーワード索引

芸術

  • OS14-1
    公募発表
    櫃割 仁平 (京都大学)
    野村 理朗 (京都大学 大学院教育学研究科)
    Ambiguity was divided into semantic and affective ambiguity, and their effects on the aesthetic evaluation of haiku were examined for Japanese and German speakers. 450 Japanese and 373 German speakers evaluated 36 haiku for 10 items. The results showed that as semantic ambiguity increased, the aesthetic evaluation of haiku decreased. As a measure of affective ambiguity, we focused on awe and nostalgia, which encompass both positive and negative emotions, and the more they felt these emotions, the higher the aesthetic evaluation. These tendencies were greater for German speakers than Japanese. The reasons for the effects of two kinds of ambiguity on aesthetic evaluation of haiku and the cultural differences will be discussed.
  • OS14-2
    公募発表
    松本 一樹 (東京大学)
    岡田 猛 (東京大学教育学研究科)
    これまで、芸術作品鑑賞時の認知過程についていくつかのモデルが提案されてきた。中でも作品の背後にある作品が創作されたプロセスなどに鑑賞者がいかに注意を向けているかについて着目した諸研究が近年登場してきており、関心が高まっている。本論では、こうした作品創作プロセスの認識に関して今後精緻なモデルを提案していく上で必要とされる実証的知見について、情報の収集、内的処理過程、感情等の他の心理的側面への寄与という三要素に整理しながら議論を行う。
  • P1-18F
    ヒュース 由美 (東京大学大学院学際情報学府)
    向井 香瑛 (早稲田大学理工学術院, 日本学術振興会)
    渡邊 克巳 (早稲田大学理工学術院)
    工藤 和俊 (東京大学大学院学際情報学府)
    本研究では,第三者による即興劇と台本劇の弁別特性を検討するために,3条件(「視聴覚」「視覚のみ」「聴覚のみ」)の映像刺激により弁別テストを行い,理由と自信度を尋ねた.その結果,3条件ともチャンスレベルよりも高い正答率を示し,条件間に有意な差は認められず,自信度は「視聴覚条件」が有意に高かった.今回の課題における即興劇の弁別は,刺激モダリティの数に関わらず可能であること,回答に対する自信は刺激モダリティの影響を受けることが示された.
  • P1-57F
    蓬田 息吹 (東京大学教育学研究科博士後期課程)
    清水 大地 (東京大学大学院)
    岡田 猛 (東京大学教育学研究科)
    芸術の創作において,知覚や感覚運動処理などの身体に基づく要素を利用することの重要性は,様々な先行研究により指摘されている。本研究では,言語芸術の一領域である俳句において,その創作に関わる知覚のうち,言葉の響きに対する知覚が活性化した状態で創作を行うことの効果について検討する。具体的には,日常的な俳句創作経験を有しない大学生・大学院生を対象としたオンライン創作実験を行い,実験で作られた俳句とその創作プロセスをそれぞれ分析する。
  • P1-61F
    三浦 慎司 (名古屋大学大学院情報学研究科)
    川合 伸幸 (名古屋大学大学院 情報学研究科 心理・認知科学専攻)
    絵画において、教会や宮殿、あるいは洞窟における天井は、神々や動物などの姿かたちを描く場の一つであった。本稿では、天井に絵を描く、天井の絵を見る、という行為の意味について考察するために、天井画の歴史的変遷を辿る調査を行った。その結果、キリスト教絵画では、キリスト教公認以前から既に、地下墓所の天井に絵が描かれていたことや、スウェラシ島に存在する現存する人類最古の具象画が天井に描かれていたことがわかった。