研究分野

人工知能

  • OS06-2
    公募発表
    村井 源 (はこだて未来大学)
    奥山 凌伍 (公立はこだて未来大学)
    富田 真生 (はこだて未来大学)
    保土沢 朋和 (はこだて未来大学)
    金刺 智哉 (はこだて未来大学)
    基盤モデルや生成系AIと呼ばれる大規模言語モデルによる物語自動生成では,文脈の矛盾や意味の破綻が生じやすく,また表現の詳細を制御できないという課題があった.本研究では,既存の作品から物語の展開や描写の構造を抽出し,従来の物語構造分析の手法と基盤モデルを組み合わせることで,物語の出力を制御する手法を提案した.また提案手法の技術的実現性を確認するため推理物語での会話を例としてケーススタディ的な分析及び自動生成を行った.
  • P1-012
    美馬 のゆり (公立はこだて未来大学)
    学習環境デザイン研究では,新たな教育理論と方法の開発が求められている.本研究では,拡張的学習論,パフォーマンス心理学,社会的に共有された調整学習などの理論を用い,学習者がエージェンシーを発揮する新たな教育アプローチを検討した.その過程でELSIの視点を組み込み,社会的公正教育からPBLを発展させた. ELSI志向PBLと名付けたこの方法で,学習者が現代社会の問題を理解し,対処するための知識とスキル,態度を養うことを目指す.
  • P1-028A
    今泉 拓 (東京大学学際情報学府)
    李 璐 (東京大学学際情報学府)
    植田 一博 (東京大学)
    機械学習による顔認識を用いて,人と同様に不気味の谷を再現できるのだろうか。FaceNetを用いて検討した。結果,ヒトらしい形状の評価についてFaceNetと人間で強い相関が見られたものの,一部の対象で評価が著しく異なったため,不気味の谷の一部のみが再現された。さらに,FaceNetでは口やあごの領域に注目していることが示唆された。本研究は,人間と機械学習で注目領域が異なる可能性,および不気味の谷における分類曖昧性仮説を支持している。
  • P1-045
    伊東 俊輔 (電気通信大学大学院情報理工学研究科情報学専攻)
    鈴木 雄登 (電気通信大学大学院情報理工学研究科情報学専攻)
    松倉 悠 (電気通信大学大学院情報理工学研究科情報学専攻)
    坂本 真樹 (電気通信大学大学院情報理工学研究科情報学専攻)
    近年,照明の光源の種類や照度と雰囲気の関係を調べた研究や色と人間の感情状態の変化に関する研究が行われている.一方で,照明の色の違いと雰囲気を紐づけた研究はまだ少ない.本研究では,照明が雰囲気に及ぼす影響について研究する.トークテーマと照明を各4種類,計16パターンにちて約24時間分の会話データを取得し,各データについて形容詞対4尺度を用いて評価付けを行った.評価データを分析したところ,雰囲気に大きく影響を与える照明が確認できた.
  • P1-048
    山次 善太 (金沢工業大学)
    服部 一宏 (金沢工業大学)
    金野 武司 (金沢工業大学)
    本研究では人工知能が未学習の対象を正しく判断できるようにすることを人工知能にだけ任せるのではなく,人間の順応力を利用して対象を特定することのできるシステムを構築し,その効果を実験により検証することを目指した.結果,人工知能とのインタラクションの有用性を示すことはできなかった.この結果から,人間の順応力を人工知能が活用するためには,対象への名付けのプロセスを人工知能がたどることができるようになる必要があるという示唆を得た.
  • P2-003
    田丸 陽稀 (東京大学大学院学際情報学府)
    藤崎 樹 (東北大学大学院情報科学研究科)
    馬場 雪乃 (東京大学大学院総合文化研究科)
    植田 一博 (東京大学)
    人々の意見を適切に集約した結果が時に高い精度を生む現象は集合知と呼ばれ,さまざまな手法が提案されている.中でも,集団内の成績優秀者を推定し,その意見のみを用いる少数選抜は高い精度を誇る.本研究では,少数選抜の一手法であるHyper Questionに注目し,この手法が回答に偏りがある際に精度が落ちることを明らかにした.また,この限界に対し,エントロピーを利用することで回答の偏りを回避する応用手法を提案する.
  • P2-019A
    酒井 翔伎 (静岡大学)
    森田 純哉 (静岡大学)
    本研究では,ACT-Rモデルによる回想法の支援を行うモデルベース回想法に音声インタフェースを搭載したシステムの開発とその効果の検討のための予備的な実験を行った.その結果,音声インタフェースの,スライドバー型インタフェースに対する優位性や発話を引き出す可能性が示唆された.
  • P2-030
    大田 琉生 (金沢工業大学)
    橋本 雅生 (金沢工業大学)
    金野 武司 (金沢工業大学)
    人間が発する言葉には字義通りと言外の二重の意味が込められており,この仕組みを解明するために取り組まれた先行研究では,この二重の意味を学習する計算モデルは,1つの記号に異なる意味が割り当てられた状態を解決できないと考えられた.我々は,リーダーシップを調整する方法を考案し,計算機どうしのシミュレーションでは高いパフォーマンスを発揮することができたが,人を相手にした場合にはうまく機能しないことが実験により確認された.
  • P2-045
    大谷 紀子 (東京都市大学)
    竹屋 桃花 (日本電気株式会社)
    最大体力の40%以下での「ゆっくり歩き」と70%以上での「速歩き」を交互に繰り返すインターバル速歩は,普通歩行より筋力増強や最高酸素摂取量増加に有効であることが示されており,体力向上をはじめとするさまざまな効果が見込まれる.しかし,高い効果を得るためには歩行速度と時間の管理,および継続が必要となる.本研究では,インターバル速歩における運動効率と楽しさの向上を目的とし,効果的なインターバル速歩を誘導する楽曲の生成手法を提案する.
  • P2-055A
    高田 亮介 (東京大学)
    坂本 孝丈 (静岡大学)
    竹内 勇剛 (静岡大学)
    スリルを楽しむといった非合理的な遊び行動は,生物が生きていることを自覚するための重要な要素であると考えられている.本研究では,進化計算によって獲得した"危険を避ける"という生得的な状態価値をベースに,相反する報酬関数を用いて強化学習を行うことで"危険を冒す"という経験的な状態価値を実現する.シミュレーション実験により,相反する報酬関数とスリルを求める度合いが,スリルという非合理的な認知過程をモデル化するうえで有効であることが示唆された.
  • P3-008A
    佐野 貴紀 (慶應義塾大学)
    本研究では,Vision Transformerを用いて顔の魅力を予測するモデルを構築した.構築したモデルのAttention機構を用いて,魅力の予測において重要な特徴を可視化した.その結果,魅力度の高い顔画像の場合に特に,目の領域が活性する傾向が見られた.この結果は心理学研究で報告されている知見と整合的であった.本アプローチは,顔魅力に関与する特徴の理解に有効であることが示唆された.
  • P3-037A
    長島 一真 (静岡大学創造科学技術大学院)
    西川 純平 (静岡大学)
    米田 凌 (静岡大学)
    森田 純哉 (静岡大学)
    人間の運動技能は,外界の変化に対する予測精度を向上させることで獲得される.こういった運動学習の過程について,様々なモデルが構築されてきた.しかし,多数のパラメータが関与する状況での急速な適応を説明するモデルは構築されてこなかった.本研究では,認知アーキテクチャであるACT-Rをベースに,事前に獲得された運動スキーマを適用する学習を提案する.手法を適用した結果,人間と適合する急激な学習過程を確認した.
  • P3-045
    大森 隆司 (玉川大学)
    宮田 真宏 (武蔵野大学)
    山田 徹次 (玉川大学)
    倉見 昇一 (玉川大学)
    教室での授業の映像から生徒と教員の顔情報を抽出し,生徒の関心集中を導く教員の働き掛けや授業の質の評価手法を開発する.そのため,AIにて顔情報を抽出し,機械学習で個々の生徒の授業参加を推定した.この結果を踏まえ,今後の教室での授業の在り方を検討する.
  • P3-054
    鶴島 彰 (セコム株式会社)
    宮野 修平 (セコム株式会社)
    指示方向を動的に変化させる動的避難誘導システム の有効性が議論されている.しかし,人間の避難者が 動的に指示方向を変える標識の指示通りに行動するか については明らかにされていない.本研究は VR 実験 を使って,指示方向を変化させる避難標識の下で被験 者がどのように行動するかを調査した.その結果,指 示方向の頻繁な変化が避難標識の信頼性を毀損し,被 験者が指示通りに行動しなくなることが明らかになっ た.