キーワード索引

創造性

  • OS06-1
    公募発表
    櫃割 仁平 (京都大学大学院教育学研究科)
    上田 祥行 (京都大学人と社会の未来研究院)
    尹 優進 (京都大学大学院教育学研究科)
    野村 理朗 (京都大学大学院教育学研究科)
    本研究では,385名が人間もしくはAIによって創作された俳句の評価と判別を行った。人間とAIの共創俳句の美しさが最も高く評価され,人間作とAI作の美しさは同等であった。また,参加者は人間とAIの作品を判別できなかった。これは人間とAIの共創が優れた創造性を持つことを示している。また,AI俳句の美的評価が高いほど,人間が作ったと誤認される傾向が見られた。これはAI芸術がアルゴリズム嫌悪により過小評価されている可能性を示唆している。
  • P1-022A
    安陪 梨沙 (立命館大学人間科学研究科)
    服部 雅史 (立命館大学総合心理学部)
    林 勇吾 (立命館大学総合心理学部)
    本研究では,創造性課題において,ロボットまたは人による実験の進行が,作品の独創性に対してどのように影響するのか比較検討した.実験中に作品が評価されることについて考えたか(状態評価不安)を調整変数とし,独創性に与える影響を検討した結果,ロボット群では状態評価不安が高いほど,独創性が低くなることが明らかになった.作品評価に対する疑問を発言しづらい状況が独創性の発揮に対して不利に働いたことが考えられる.
  • P2-034A
    澤田 和輝 (京都大学大学院教育学研究科)
    小池 光 (京都大学大学院教育学研究科)
    村山 新 (京都大学教育学部)
    西田 帆花 (京都大学教育学部)
    野村 理朗 (京都大学大学院教育学研究科)
    本研究は,美しさの知覚,畏敬の念,意味生成の観点から,芸術鑑賞においてどのような感動が触発−創造的活動への高い動機づけ−を引き起こすのかを検討した.その結果,絵画に対する畏敬の念や意味生成から生じる感動が触発を促すこと,また,畏敬の念や意味生成の効果を統制した場合に絵画の美しさは触発と関わらないことが新たに示された.
  • P2-042A
    笠野 純基 (国立大学法人 北陸先端科学技術大学院大学 知識科学系 先端科学技術研究科 博士前期課程 先端科学技術専攻 共創インテリジェンス研究領域 橋本研究室)
    橋本 敬 (北陸先端科学技術大学院大学)
    言語表現,他者推論,あるいは道具などの多様に生み出される様々な生成物は階層的な構造をしていることが多く,階層的な構造は要素を再帰的に組み合わせていくことで作ることができる.では,要素の再帰的な組み合わせが生成物の多様さに寄与し得る効果があるのだろうか.本研究は,言語表現についてこの効果を確認することを目的とする.具体的には再帰的結合が他者の意図に関する多様な言語表現(意図に関する仮説)を生み出す効果があるかどうかを実験で検証する.
  • P2-052A
    服部 エリーン彩矢 (名古屋大学大学院情報学研究科)
    山川 真由 (名古屋大学)
    三輪 和久 (名古屋大学)
    創造的な製品の拒否は,創造性の評価観点の 1 つで ある実用性が過小評価されるために生じるとされる. 本研究は,新奇な製品の実用性過小評価を緩和する要 因として,専門性に着目し,検討を行った.調査の結果, プロダクトデザイナーである専門家は,非専門家であ るノービスに比べ,新奇性が低い製品の実用性評価に 厳しいために,新奇性が高いほど実用性が過小評価さ れる傾向が緩和されることが示された.
  • P3-052A
    石黒 千晶 (聖心女子大学)
    松本 一樹 (獨協大学)
    縣 拓充 (千葉大学)
    蓬田 息吹 (東京大学大学院教育学研究科)
    岡田 猛 (東京大学大学院教育学研究科)
    近年、創造的自己は創造的行動や成果を生み出すための重要な要因として学校などの教育場面で注目されている。本研究は創造的自己と創造的行動の間の経時的相互関係を検討した。中高生546名のデータを用いて、半年ごとの2年間にわたる縦断調査の結果を自己回帰クロスラグモデルで検討した。その結果、1時点目の創造的自己は半年後の創造的行動を予測し、2時点目の創造的行動は半年後の創造的自己を予測するという双方向の経時的因果関係が示唆された。