キーワード索引
心理言語学
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P-2-45形態的一般化のメカニズムとして,主に規則演算型と連想記憶型が提唱されている.後者は類似性の影響を受けやすい.本研究は,日本語のGroup IIIのサ行変格活用動詞(~する)とGroup Iの動詞のうち,基本形がサ変動詞との類似度が異なる実在動詞と新造動詞を刺激として,その意向形の誘発産出課題を、日本語母語話者と学習者に実施した.その結果,母語話者にも学習者にも類似性の効果は見られず,規則演算型メカニズムの適用が示唆された.
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P-3-66文処理において,ヘッド(H, 動詞)とヘッドと結びつくべき項(target, T)とtargetと類似する項(attractor, A)があるとき,ヘッドが誤ってattractorと結びつく現象がある.時間制限のある容認性判断課題では促進性干渉効果が見られる.また,語順がTAHの方がATHよりも大きな促進性干渉効果が予測される.日本語の謙譲表現を含む文で検証したところ,語順がTAHの方がATHよりも大きな促進性干渉効果が見られた.