キーワード索引
認知モデル
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O-4-3A認知モデルは,人間の属性を推測するためのツールとして使用される.認知モデルを使用すると,行動と認知特性の結びつきを実験的に仮定し,他者の特性帰属に伴うエラーを明確にできる.本研究では,ACT-Rモデルを使用して,「好奇心」に関する特性の帰属を検討した.先行研究において構築された複数の好奇心の認知モデルの振る舞いを可視化し,被験者の主観評価を行った.結果,モデル間での差異が見られ,モデルの振る舞いと特性の関連性が示唆された.
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P-3-34A近年ではSNS (Social Networking Service)上におけるフェイクニュースの拡散や意見の分極化などが問題視されている.一つの原因として,小さな閉じた社会での意見の偏りが挙げられる.本研究では,これをローカルエコーチェンバーと呼び,その性質を理解するため,IBLT (Instance Base Learning Theory)に基づいて,ローカルエコーチェンバーの形成と,フェイクニュース拡散のシミュレーションを行う.
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P-3-42A個々の人間には固有の記憶の傾向があり,日常生活において様々なエラーを引き起こす.本研究では,エラーを引き起こす特定の個人属性や感情状態を表現するモデルパラメータを,データから推定する手法を検討する.モデルパラメータの推定手法には複数のものが存在する.本論文では,ACT-Rのパラメータを推定する手法として,勾配法に基づくものと最尤法に基づくものを比較し,両者の差異を比較検討する.
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P-3-54他者モデルは,他者の心的状態や行動を予測するためのモデルである.他者モデルは「平均他者モデル」「典型他者モデル」「個別他者モデル」の3種類に段階別に分類できる.平均他者モデルは一般的な行動パターンを捉える基礎であり,典型他者モデルは性格ごとに分類されて高い予測精度を持つ.個別他者モデルは特定の個人に基づき,最も精度が高い.本論文では典型他者モデルを4つに細分化し,それらの特性について議論した.