研究分野で検索

思考・知識

  • O1-3
    布山美慕 (慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科)
    日高昇平 (北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科)
    諏訪正樹 (慶應義塾大学環境情報学部)
    小説を読む際の読者の認知処理は質的に変化するのだろうか?本研究では,小説を読む間の2ページ単位の読解時間を観測し,この読解時間の統計的な分布を推定して,読者の認知処理内容と処理速度の変化を調べた.その結果,読解時間の分布は2つのガンマ分布の混合分布と推定され,読書中に処理内容・速度の異なる2種類の認知処理が用いられることが示唆された。さらに,この処理の変化は同一作品を読んだ被験者間で類似し,作品の文脈に依存することが示唆された.
  • OS03-4
    赤木美香 (お茶の水女子大学)
    De Houwer(2009),田浦(2014)は,公教育での教育媒体言語がバイリンガルの優勢言語となり家庭内言語が非優勢言語となることに言及し,非優勢言語の発達研究の必要性を喚起している.本研究では,日独バイリンガル生徒(言語形成期後半10-15歳)を対象に,frog-storyナラティブを収集し,Labov(1972)の分析枠組みにより時系列型・因果律型構成要素の出現について調査を行い,日独バリンガルの言語使用の一端を明らかにした.
  • OS06-3
    白砂大 (千葉大学)
    松香敏彦 (千葉大学文学部)
    本研究は,因果強度判断課題における主題化効果の影響を検討することを目的とした。課題では,実験参加者が操作可能な「標的原因」と操作不可能な「文脈」のそれぞれが結果事象をどのくらい引き起こすかを判定させた。結果として,文脈への判定時には主題化効果は有利に働かなかったが,標的原因への判定時には主題化効果が多少ながら有意に働くことが示唆された。
  • OS06-5
    中村國則 (成城大学社会イノベーション学部)
    神田咲 (成城大学社会イノベーション学部)
    本研究の目的は,量刑判断に対して被疑者の画像が与える影響を検討することである.この目的のため,実験参加者に架空の事件に対する量刑判断を被疑者の画像(写真/イラスト)×被疑者の数(1人/3人)の計4条件のいずれかで行わせた.実験の結果,被疑者の数の影響は被疑者がイラストで提示された場合よりも写真で提示された場合の方が強いことが示された.
  • OS07-6
    井庭崇 (慶應義塾大学総合政策学部)
    岡田誠 (富士通研究所)
    金子智紀 (慶應義塾大学環境情報学部)
    田中克明 (コクヨS & T 株式会社)
    本論文では、「認知症とともによりよく生きる」ためのパターン・ランゲージである『旅のことば』を取り上げ、その作成プロセスについて論じたのち、読者からのフィードバックを紹介する。
  • OS08-3
    石井成郎 (愛知きわみ看護短期大学)
    鈴木裕利 (中部大学)
    板井陽俊 (中部大学)
    山下隆義 (中部大学)
    本研究では教育場面におけるグループワークの創造性に関して,(1)グループの社会的スキルとパフォーマンスの関係,(2)グループの社会的スキルと学習効果の関係について検討を行った.大学のプログラミング教育におけるグループワークを分析した結果,(1)社会的スキルの高い学習者ペアは高いパフォーマンスを発揮していた,(2)とくに社会的スキルに差のあるペアの社会的スキルが授業後に向上していたことが確認された.
  • OS09-1
    横山拓 (青山学院大学社会情報学研究科)
    鈴木宏昭 (青山学院大学)
    本論文は洞察問題解決の熟達化におけるメタ学習のプロセスを明らかにする.被験者1名に複数の洞察問題を解かせる実験を行ったところ,被験者が多様な問題群に対する向き合い方,すなわち知覚と行為を協調させながら,外的環境との巧みな相互作用を通じて問題を解決しようとする態勢(disposition)を形成していくことが示された.この過程は学習や発見の起こし方それ自体が学習されるメタ学習の過程であり,定型的熟達化や特定の解決策の学習とは区別される.
  • OS09-2
    小田切史士 (青山学院大学社会情報学研究科HIコース修士課程)
    鈴木宏昭 (青山学院大学)
    洞察問題解決において,潜在処理が重要な役割を担うことが示されてきている。本研究では複数の情報を連続して閾下呈示し,先に呈示された情報が後から呈示された情報によって上書きされる可能性を検証した。実験は洞察問題の正解画像を6秒間呈示したヒント画像呈示群,正解画像と上書き画像を3秒ずつ呈示した上書き画像呈示群,何も呈示しない統制群の3群で成績の比較を行った。結果,閾下呈示を行った両群の解決人数は同程度増加し,上書きは起こらなかった。
  • OS09-5
    山川真由 (名古屋大学大学院教育発達科学研究科)
    清河幸子 (名古屋大学大学院教育発達科学研究科)
     新奇なアイデアを生み出すには通常とは異なる枠組みで知識を用いることが重要となる。本研究では対象間の共通性を発見することを通じたカテゴリの再構成について検討した。参加者は2つの対象の関連性評定と共通点の発見が求められた。結果として,対象間の関連性が低いほど発見された共通点は少なく,妥当性も低かったが,独自性と面白さは高かった。以上より,離れた対象の共通点を発見することで新奇なアイデアのベースが作られることが示唆された。
  • OS09-6
    山下美穂 (名古屋大学大学院教育発達科学研究科)
    木村友香梨 (名古屋大学教育学部)
    小室弘樹 (名古屋大学教育学部)
    中村優花 (名古屋大学教育学部)
    清河幸子 (名古屋大学大学院教育発達科学研究科)
    中山清香 (名古屋大学教育学部)
    本研究はオブジェクトとの相互作用で得られる情報,特に,視覚的入力が創造的なアイデア生成に及ぼす影響を検討した.大学生64名を対象にプラスチック板の使い道を考える課題を実施した結果,オブジェクトと相互作用出来る場合に創造的なアイデアの生成が促されることが明らかになった.また,オブジェクトと相互作用時に視覚的入力を制限した場合には,触覚的情報に着目したアイデアがより多く生成されることが示された.
  • OS09-7
    本田秀仁 (東京大学)
    鷲田祐一 (一橋大学)
    須藤明人 (東京大学)
    粟田恵吾 ((株)博報堂)
    植田一博 (東京大学大学院総合文化研究科)
    本研究では、未来に関するアイデア生成手法である未来洞察手法を用いて、この手法のエキスパートとノンエキスパートを比較することにより、洞察力に富むアイデア生成に関わる認知的要因について、心理実験を実施して検討を行った。結果として、エキスパートはノンエキスパートに比べ、多様な視点からアイデアを生成していることが明らかになった。このことから、洞察力に富むアイデアを生成する上で、視点の多様性が重要な役割を果たしていることが明らかになった。
  • OS11-5
    助詞の「は」は「主題を表す」とか「関心の対象をピックアップする」と説明されるが,言語の表層情報で言語変換する自然言語処理的には「主語」であったり「目的語」であったりする他に「副詞句」で対応しなければならない場合がある.これを援用して,詩人語を自分語に変換して中原中也の「一つのメルヘン」を勝手読みしてみる.
  • P1-14
    犬塚美輪 (大正大学)
    本研究では,動画にSNSのコメントがテキストで表示されることによって,視聴者の理解と批判的思考がどのような影響を受けるかを検討した。疑似科学に関する討論動画を題材にSNSコメントあり群(n=30)と,コメントなし群(n=31)に分け,視聴後の理解度と疑似科学に関する態度を比較したところ,SNSあり群が,取り上げた疑似科学に対してより懐疑的に判断した。結果をもとに,SNSコメントの影響プロセスについて論じた。
  • P1-16
    谷川由紀子 (NEC 情報・ナレッジ研究所/筑波大学大学院)
    鈴木栄幸 (茨城大学)
    加藤浩 (放送大学)
    福住伸一 (NEC 情報・ナレッジ研究所)
    原田悦子 (筑波大学人間系心理学域)
    情報システムの設計開発を担うソフトウェア技術者とユーザビリティ専門家に,仕事の経験や環境,仕事に対する認識をインタビューし,その役割認識と価値観に焦点をあてて分析した.その結果,ソフトウェア技術者とユーザビリティ専門家には,システム視点と利用者視点に基づく役割認識の違いや,制御焦点理論(Higgins, 1997)における予防焦点と促進焦点に類似する価値観の違いがあること,それが協業時の齟齬を誘発していることが示唆された.
  • P1-17
    石黒千晶 (東京大学大学院教育学研究科)
    岡田猛 (東京大学大学院教育学研究科)
    本研究は芸術表現経験が触発体験にどのように影響するかを検討した。その際に、媒介変数として、芸術表現への有能感と芸術鑑賞の態度を仮定し、自分と他者の表現を伴う鑑賞態度が最も触発体験を予測し、芸術表現経験は芸術表現の有能感と自分と他者の表現を伴う鑑賞態度を媒介して触発体験に影響するという仮説を立てた。185名の大学(院)生を対象に仮説を検証する調査を実施した。重回帰分析と構造方程式モデリングの結果、仮説が部分的に支持された。
  • P1-18
    米山佳那 (東京大学)
    石黒千晶 (東京大学大学院教育学研究科)
    岡田猛 (東京大学大学院教育学研究科)
    私たちは芸術作品を鑑賞しているときに、その作品を作った作者に思いを馳せることがある。本研究は、写真作品の現実性が作者に関する推測に及ぼす影響を検討する実験を行った。20名の実験協力者は、非現実的な写真を鑑賞する条件と、現実的な写真を鑑賞する条件にランダムに割り当てられ、計8枚の写真をそれぞれ5分ずつ鑑賞した。鑑賞中の発話データと鑑賞後の質問項目への回答を分析した結果、現実性の低い写真の方が作者に関する推測を促進することが示された。
  • P1-19
    平知宏 (大阪市立大学大学教育研究センター)
    本研究では,比喩文そのものの要因と比喩文が含まれる文脈の両者が,比喩理解過程そのものに与える影響について検討を行った.その結果 (1) 比喩的な理解を誘導される状況においては,字義通りの理解を誘導される状況よりも,文脈を参照しやすくなること,また,(2) こうした傾向は,比喩文を構成する語の慣習性に影響を受け,比喩的な意味で使用されやすい語が使用されているほど,文脈が参照される傾向は弱くなることが示された.
  • P1-20
    光田基郎 (聖霊女子短期大学)
    協同学習形式の散文理解と内容討議において事前に先行オルグを与えられた閲読内容の説明役と無教示の傾聴・補足役と言う役割の差異と, ウェブ上での内容討議か対面での討議かの差異によって集団内対人態度(課題志向性,親和性とリーダーシップ・フオロワーシップ)の自己評定値が異なる傾向から対面討議での非言語的コミュニケーション効果を指摘した.
  • P1-21
    中村國則 (成城大学社会イノベーション学部)
    本研究の目的は,第2言語の使用が意思決定に対して合理的な反応を促進するとする異言語効果の影響を日本人参加者で検討することである.実験参加者は12種類の道徳のジレンマ課題を日本語か英語のいずれかで判断することを求められた.分析の結果,先行研究の知見は再現されたものの,先行研究の解釈に疑問があることも同時に示された.
  • P1-22
    佐藤有理 (東京大学大学院総合文化研究科)
    杉本雄太郎 (慶應義塾大学 論理と感性のグローバル研究センター)
    植田一博 (東京大学大学院総合文化研究科)
    図的推論における外的表現として、仮想現実物と現実物を同時に使用する拡張現実ARに着目した。条件文の推論課題と共に、前提文に対応するように物を配置する実験を行った。「もしPなら、Q。かつR。」からの「P」や「Q」の導出は必ず正しいとは言えないが、PとQが仮想現実物として与えられた拡張現実の環境における正答率は、全てが現実物として与えられた場合よりも高かった。拡張現実物の存在の仕方と条件文の連言解釈回避の点から、ARの認知効果の説明を行う。
  • P1-23
    山田雅敏 (静岡大学大学院情報学研究科)
    竹内勇剛 (静岡大学大学院情報学研究科)
    他者とのコミュニケーションにおいて, 重要な魅力として身体美があるが, 人の経験・環境が美意識の認知に影響を及ぼすとされる. 本研究では対象スポーツを砲丸投とし, 「砲丸投への関心により, 砲丸投の身体に対する美意識に変化がある」と仮説を立て, 構成的知覚(諏訪, 2002)により仮説検証を行った. 臨床心理士による半構造化面接結果をKBDeXにより言語化ネットワークを作成したところ, 有効なケースが確認された.
  • P1-36
    仲嶺真 (筑波大学大学院人間総合科学研究科)
    山田陽平 (奈良教育大学)
    河原純一郎 (北海道大学大学院文学研究科)
    永井聖剛 (愛知淑徳大学人間情報学部)
    我々は,大きく腕を回すと,小さく腕を回したときに比べ,拡散的思考が促進されることを明らかにした。しかし,大きく腕を回す動作が必須であるのか,広範囲に視線を向けるだけで十分なのかは明らかではなかった。そこで,本研究では,広範囲の視線移動が,拡散的思考を促進するかを検討した。その結果,広範囲の視線移動は,狭範囲の視線移動に比べ,拡散的思考を促進しなかった。この結果から,拡散的思考の促進には,腕を回す動作が必須であることが示唆された。
  • P2-12
    三宅芳雄 (放送大学)
     この小論は活動の中で、学びがどう位置づけられるのかを考察し、議論するめの一つのエッセイである。人の活動は全体としてみれば、無数の事象がその実現に関わっているという意味で、大変複雑である。それを捉える枠組みも一つだけではない。ここでは、人の学びが活動のなかでどのように成立するのかを捉えるための枠組みの一端を提出し、議論の材料にしたい。
  • P2-13
    福永征夫 (アブダクション研究会)
     地球環境問題、資源・エネルギーの枯渇、災害や事故の巨大化、貧富の差の拡大、難病の発生、内外の対立と争いの激化など、21世紀に生きるわれわれが直面する地球規模の難題群に主体的に対処するためには、人間の認知と思考や行動に、部分/全体、深さ/拡がり、斥け合う/引き合う、競争/協調、という一見矛盾し二項対立する相補的なベクトルの間に融合という臨界性を実現していくことが必須の条件となるだろう。
  • P2-14
    清野絵 ((独)高齢・障害・求職者雇用支援機構)
    春名由一郎 ((独)高齢・障害・求職者雇用支援機構)
    石崎俊 (慶應義塾大学)
     本研究の目的は、障害者雇用の促進に資するため障害者の就労の現状、課題、意見を明らかにすることである。対象者は4,546 人、平均年齢44.3±14.3歳であった。方法は郵送法による調査を行い、自由記述文をテキストマイニングで分析した。その結果、障害者の具体的な就労の課題、仕事内容、重要な職場の配慮、就労に関する意見の傾向が示唆された。この結果は効果的な支援方法や制度を検討する際の基礎資料として活用できる。
  • P2-15
    小島隆次 (滋賀医科大学)
    本研究は、キャラクターの空間位置ステレオタイプに注目し、このステレオタイプが文章読解時のキャラクターの位置関係把握や空間メンタルモデル構築に及ぼす影響について検討した。その結果、文章読解時における空間メンタルモデル構築に対するキャラクターの空間位置ステレオタイプ効果の存在と、キャラクターに関する空間位置ステレオタイプが特に想定されない場合には、文章中におけるキャラクターの登場順が空間メンタルモデル構築に影響を及ぼす可能性が示唆された。
  • P2-16
    犬童健良 (関東学園大学)
    本論文はゲーム理論を認知モデルに応用する.本論文が提案するアプローチでは,思考の結果は均衡点におけるエージェントの最適反応(本論文では情報反応モデルと呼ばれる)として近似される.ゲームの均衡点はフレーム理論に基づき解釈される.具体的応用として,4枚カードの選択課題と3囚人問題をとりあげる.これらは論理や確率を問うクイズ問題であり,直観的な解と数学的な解との間の対立が,適切なゲームモデルの選択として明快に説明される.
  • P3-18
    後藤康志 (新潟大学教育・学生支援機構)
    本研究では,メディア認知をAHPで可視化し,その可視化されたメディア認知を省察するメタ認知的活動(自己分析,他者との対話,再度の自己分析)を行った.上記の処遇を行うことで,メタ認知的知識を提供できたことが示唆された.
  • P3-19
    高橋秀明 (放送大学/総合研究大学院大学)
    放課後児童クラブ支援員の研修に関するアクションリサーチにおいて、支援員の仕事は「言葉で説明できない」「映像コンテンツが無い」という言説が得られた。これらの言説が発せられた背景を検討した結果、放課後児童クラブ支援員の研修に関しては、制度的な裏付けが始まったばかりであり、学問的な裏付けが不十分であることが分かった。
  • P3-20
    中村太戯留 (慶應義塾大学)
    松井智子 (東京学芸大学)
    内海彰 (電気通信大学)
    隠喩的表現の面白さには,見劣り効果,すなわち不調和な2つの解釈の同時生起において,初めの解釈よりも、重要性や価値が低下し、見劣りする2つめの解釈が重要な効果を発揮すると考えられている.本研究では,44名の大学生に面白い隠喩的表現の提示前後での使用された語の印象変化を調査した.結果,「価値のある」「神聖な」そして「上品な」の印象低下,特に「神聖な」の低下が認められた.従って,隠喩的表現の面白さには,見劣り効果が関与する可能性が示唆された.
  • P3-21
    浅川伸一 (東京女子大学情報処理センター)
    ディープラーニングでも要られる幾つかの構成の技法を概観し高次認知過程への拡張について議論した.性能が保証されたこれらのモデルは翻って人間のモデルとして考え得る可能性が指摘できる.予め獲得した機構と可能な範囲のパラメータ再調整も見極めることは教育,職業訓練,病理診断,リハビリテーション,QOL に有益な示唆を与えるだろう.
  • P3-22
    平真木夫 (宮城教育大学)
    小野耕一 (仙台市立中山中学校)
    The authors hypnotized that if the students were enhancing their meta-cognition, motivation became stronger and use of higher-order learning strategies became frequent. The results supported the hypothesis.
  • P3-23
    安念保昌 (愛知みずほ大学人間科学部)
    Kosslyn課題でどの様な性差があるかを明らかにした。参加者は239名。その結果、女性の方向音痴群は、移動距離と所要時間に相関がみられないが、方位正確群は、有意な正相関がみられた。また、重回帰分析の結果、女性仮想群では、場所の記憶因子が、男性では、方位と回転因子が方向音痴に影響を持った。以上の結果から、女性は、記憶したランドマークをひとつずつ追いながら、空間的表象内を移動するのに対し、男性は経路情報に集中していることが示唆された。
  • P3-24
    林侑輝 (千葉大学大学院人文社会科学研究科総合文化研究)
    阿部明典 (千葉大学)
    家族内でコミュニケーションが不足する状況は、望ましくないと考える。日々の些細な変化に気付いてやれるという点で、家族は貴重な存在だからである。しかし、家族だからこそコミュニケーションを取るというのが難しいという場合も考えられる。本稿では、日常の行動の一つとして「買い物」に着目し、買い物をテーマとした会話手法が無理なく継続的にコミュニケーションを取るきっかけになる可能性を示す。
ページのトップへ戻る