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コミュニケーションとネットワーク
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O2-1子供の学びを認知的に分析し,次の授業デザインに繋げる継続的な授業改善の力量向上が学校現場に求められているため,本研究は,クラス全体の学習遷移の機械的分析と学習者個人の事例的プロセス分析を融合する評価手法を提案した.現代国語の知識構成型ジグソー法授業二回分の全学習者の全発話・記述を対象に,各時点でのことばの新規性をパタンマッチで分析し,他者からの取り込みを同定して,そこに至る理解プロセスを解明することに成功した.
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O3-2離れて暮らす子どもとの遠隔共食が高齢の親の主観的幸福感に及ぼす影響を明らかにするため,ある高齢の母とその娘家族が遠隔共食をする2か月間を対象に,母のQOL評価を調べた.その結果,定期的な共食の習慣は高齢の母の「気分」,「体調」,「明日への意欲」を向上させることがわかった.要因として,高齢の親にとって子供家族との共食はリラックスして会話ができ,豊富で新鮮な話題が取得でき,コミュニケーションを通して共感を示すことが出来ることが挙げられた.
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OS04-1本研究では、広大な野外において会話する人々の身体の空間配置が、物理的環境や相互行為的文脈に応じていかにさまざまに変容するかを例示する。野沢温泉道祖神祭りの準備作業の事例を微視的に分析し、会話参与者たちが円形配列・横並び配列・C字型配列のF陣形やH陣形など、さまざまな身体配置を取ることを示す。これらの事例分析を通じて、陣形の形成・変容に関わる物理的・相互行為的社会的要因を検討する。
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OS04-2多人数が一つのゴールを目指して共同作業を達成しようとするとき、各メンバーの動作のタイミングをいかに調整するかが重要になる。本稿では、北信州の野沢温泉村で行われる道祖神祭りにおいて、多人数が巨木を移動させる「里曳き」場面を観察対象とし、指揮者とメンバーによって発せられた掛け声がどのような身体動作と同調しているか、それが年々どのように変遷し、声と身体の時間構造にはどのような規則性と変異があるかを明らかにする。
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OS06-3私たちが絵画を観る時,そこに描かれた“面としての配置のもつ不変項”と同時に“画像の面そのものとしての不変項”を観る(Gibson, 1979).時間芸術である演劇において,観客は俳優の身体に二つの面を知覚しているのではないか。俳優の技術とは“自身の身体”と“演じている役柄としての身体”の二重性を引き受け,その二重性を自覚的に操れることなのではないか。本発表では,具体的な創作の現場を対象に上記の理論的背景および仮説の検証を試みる。
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OS10-3本研究では,集団のメンバーの専門多様性が創造的なアイディア生成に与える影響を検証した.専門多様性のある集団とない集団で生成されたアイディアの創造性を創造性の定義に基づいて評価した.その結果,創造的アイディア生成率には有意な影響はなかったが,アイディア生成の観察から専門多様性の影響が観察された.また、メンバーが互いの専門の違いを理解して受け入れることや、専門性が活かされるアイディア生成のプロセスを設計することの必要性が示唆された。
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OS17-2I依頼講演経済、地震、気象など、自然発生的な時系列に対して知られている物理学上の特性として、長相関がある。長相関は、与えられた時系列の任意の二つの部分が、離れていても類似性を持つという、再帰的な性質を示唆する。本発表では、CHILDESコーパスや音楽、プログラミングといった人間が生成した時系列に長相関が成り立つことを示す。その原因を考えるため、数学的生成過程を複数考え、ある単純な再帰的なふるまいが関わっている可能性を示す。
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OS18-7I依頼講演本発表は,映像の受け手の認知的方略の部分的な転換に向けた映像修辞を,転換技法として特に論じ,物語生成につなげることを目的とする.転換技法は,ストーリーに関する処理を切断せずに,受け手の物語処理に不均一性を意図的に生じさせ,一つのストーリーに対し,認知の多重性・多様性を生じさせるための技法である.
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P1-14F本研究は,コミュニケーションシステムの共有に関与する認知プロセスをシミュレーションによって検討する.構築したモデルには,明示的に他者を模倣する戦略に加え,自他の記憶が非明示的に混在するプロセスを組み入れた.シミュレーションの結果,後者のプロセスを組み入れることで,明示的な模倣を行わずとも,二者間で共通のコミュニケーションシステムが生成されることが確かめられた.
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P1-31Fオノマトペ(擬音語・擬態語)の性質として、「パワン」などの新しい形の臨時オノマトペも自由に創作できる点があげられる。本研究では、臨時オノマトペがどのような状況で生成されるのかを検討するため、仮想的な触覚テクスチャにオノマトペ表現を付与する実験を行った。その結果、物理的テクスチャにはより慣習的なオノマトペが使用され、より新奇である反応遅延テクスチャには、より臨時オノマトペが多く使用されることがわかった。
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P1-43本研究は,個人名の印象と人物像(年齢・職業)の整合性に注目し,キラキラネームと非キラキラネームの持ち主の印象評定を行った.その結果,日本語母語話者は特定の個人名からある程度共通した年齢や職業を連想し,ある程度共通した印象評価をすることがわかった.また,特定の非キラキラネームから連想した人物像と,実際の年齢・職業に整合性がないと,その個人名の持ち主への勤勉性に関する評価が下がる可能性が示唆された.
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P2-40本研究では,視線計測機器を利用して,第一著者の視線情報から得た注視個所を「見どころ箇所」として記録し,その視線情報を視線マーカーとして重畳表示することで,動画コンテンツの見逃しを防止し,視覚的にも分かりやすい動画視聴支援システムを提案した.検証実験では,実験参加者の視線位置はマーカーが非表示の場合に比べて,サンプルの視線との距離が縮まっていることが分かったため,注目箇所に誘導する手段としては有効であることがうかがえた.