研究分野別一覧

哲学

  • OS08-2
    公募発表
    田中彰吾 (東海大学)
    幼児は発達の過程でさまざまな「ふり遊び」を実践する(例:積木をミニカーに見立てて走らせる).ふり遊びにおいては,比較的わかりやすいしかたでプロジェクションが生じている.幼児は,積木が積木であるような知覚的現実に対して,積木をミニカーとして走らせることのできる空想的世界を重ね合わせているからである.本発表では,「ふり遊び」において生じている事態を幼児の発達過程に沿って概観するとともに,そこで生じているプロジェクションについて考察する.
  • O2-2
    呉羽真 (大阪大学)
    小草泰 (慶應義塾大学)
    藤川直也 (東京大学)
    哲学と他の認知科学分野の間では、これまで知覚に関してあまり交流が行われてこなかった。そこで本発表は、知覚の哲学の基本的な概念と理論を解説し、それを認知科学の考え方と比較することを通して、両者の今後の交流のための土台を作り出すことを目指す。特に、表象の投射という観点から知覚を理解しようとする「プロジェクション科学」の知覚観を取り上げ、それに対する疑問を提起し、またその発展のための提言を行う。
  • P2-50
    森山徹 (信州大学)
    園田耕平 (立命館大学)
    右田正夫 (滋賀大学)
    齋藤帆奈 (東京大学)
    心の本質とは何か.それは,我々がヒトや動物と対面する際生じる「何をしだすかわからない」という感覚,すなわち,予測不能性,理解不能性,総じて,他者性であろう.筆者らは,この他者性を生みだす実体を,ヒトや動物に潜在する行動抑制ネットワークであると考えた.発表では,ダンゴムシに他者性としての心を見出す例を紹介し,心は複雑な情報処理機械であるという仮想から抜け出し,心は創発をもたらすネットワークであるという現実の理解へ至るアプローチを紹介する.
  • P2-55
    佐藤有理 (京都大学文学研究科)
    唐沢かおり (東京大学人文社会系研究科)
    橋本剛明 (東京大学人文社会系研究科)
    出口康夫 (京都大学文学研究科)
    認識概念の特性を解明するため、認識態度動詞を含む様々な推論課題を用いた実験を実施した。knowを含む人々の推論は、S4-D体系(叙実性のため公理Dを様相論理体系S4から除外)に合致していた。believeとseeとunderstandの人々の推論パターンは、knowといくつかの推論タイプで異なっていた。一方で、be-informedとbe-awareとrememberは、knowとの違いが本実験では検出されなかった。

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