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感情
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O1-3ジェットコースターのような興奮や恐怖を伴いながら複雑な空間情報を探索できるような環境での,覚醒状態と景観の記憶の関係を調べるために,ヴァーチャルリアリティ映像を刺激として用いて記憶の再認課題を行った.その結果,ジェットコースターから見た景観の記憶は,単純に速度の高さ成分の絶対値や覚醒水準に対応するものではなく,相対的に低い覚醒度の場面の中でも特に頂上での景色,つまり落下恐怖を伴う高覚醒の直前で見た景色を記憶しやすいということが分かった.
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O3-1対人インタラクションの理解の鍵となる要素として本研究では感情に注目する.コミュニケーション場面をはじめ,感情は動物にとって重要な機能を持つ現象である.しかし,これまでに多くある感情研究の大部分は現象面からの解析と分類であり,感情の発生する認知的なプロセス,さらにはその計算論的役割を検討したものは少ない.そこで本研究では,感情とは行動の意思決定のための価値計算システムであると想定し,その計算モデル化の可能性を検討する.
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OS02-2協調学習を使ったプログラミング学習では様々な研究を通してエージェントの利用が進められていた.しかし,教授機会の均等化や質問の集中による学習意欲の低下などの問題が存在している.我々はそれらの問題に対し教えることによる自尊感情の向上という観点から学習効率,学習意欲の改善の試みることにした.
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OS03-4前腕CGモデルを操作する際の,参加者とモデルの身体図式の一致が,運動主体感・身体所が有感に及ぼす影響を心理・生理反応の側面から検討した.その結果,参加者とモデルの身体図式の一致は運動主体感を高めることが示された.また,高い運動主体感が誘発された場合においてのみ,高い身体所有感が誘発され,収縮期血圧・一回心拍出量という心臓機能の賦活を中心とした生理反応が示されることが分かった.
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OS06-6本研究では第三者から短絡的に思考する傾向があると評価されやすい個人の性格と、判断に十分な情報を得たと思う傾向に関する認知的特徴との関連性を明らかにすることを目的とした。結果、他者に影響されにくい性格の個人ほど短絡的に思考しやすいと他者からは評価されやすいこと、これらの個人が呈示された情報よりも多くの情報を受け取ったと認識しやすい特徴を持つことを示した。
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OS13-4本研究は,保育・乳幼児教育学分野において今まで客観的根拠の導出が困難とされた「保育のプロセスの質」の定量化を目指した.そして,研究過程において,子どもとロボットとの関わりの間に子どもの心を理解する(心的状態推定)要因を観測,分析し,「保育の質」の定量化へ向けた示唆を得た.この知見をもとに現在アプローチしている我々の研究を紹介し,保育・乳教育学分野における工学的手法を用いた新たな研究の方向性を提起する.
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OS14-2熱中し我を忘れて読む状態は,物語理解や読後の信念変化など他の認知的機能との関連が指摘されており,近年注目されている.しかし,熱中し忘我する際に関する読者の自己報告の信頼性は高くないと推測され,内観報告のみでは状態を特徴づけることは難しい.本研究は,この熱中や忘我状態がそもそも一貫した同一性をもつ状態なのか明らかにすることを目的とし,同一性について議論を行った上で,これまでの著者らの実験結果から読者の熱中状態の同一性を議論する.
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P2-2本研究は、写真と「ボケ」コメントからなるユーモア画像を被験者に提示し、両者が持つ情報のギャップが生みだすユーモア感覚によって賦活した脳部位をfMRIを用いて調査した。この結果、被験者がユーモアを感じているときに「ボケ」コメントを付加することで、島皮質が賦活した。本結果から、①島皮質の機能は嫌悪の情動喚起のみならず、快情動を含むこと、②コメントが与えるユーモアで特徴的に賦活されることが示唆された。
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P2-27隠喩的表現の面白さには「何かが間違っている」という感覚が重要と考えられる.本研究では,21名の大学生に,面白さはその感覚を伴うのか,それは論理的説明は可能かについて調査した.結果,過半数が面白いと回答した表現では,約半数の参加者は間違いの関与を支持する一方,残りは支持しなかった.論理的説明に関しても同様であった.従って,面白さの判断には間違いの発見のみではなく他の要因も関与する可能性が示唆された.
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P2-30Clarkand Schaefer(1989)は、さまざまなパターンで基盤化が達成されることを示しているが、どのような状況において,どのようなパターンで基盤化が行われるかについては十分に研究が行われていない。本研究では、日本語地図課題対話コーパスを用いて、聞き手の理解が、話し手の言語表現によってどのように異なるかを分析した。その結果、言語表現によって基盤化のプロセスが異なることをが示された。
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P2-33本研究では,寺や教会などにある時鐘施設の鐘音を聞く場所や時間帯が聞き手に与える影響について,アンケート調査と実験室実験によって検討した.その結果,時鐘施設の音環境によって時間を共有するという共通の行為が,共にその音を聞いた周囲の住民との仲間意識を高め,街に属しているという実感(帰属意識)を生むことに繋がること,さらにその傾向は夕方における施設近くや街中における寺の音環境において顕著であることが示された.
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P2-35気分誘導を行うための曲作りと、その効果測定を試みた。ハ長調で上昇する旋律、テンポは120等の条件でポジティブ2曲、嬰ハ短調で下降する旋律、テンポは80等の条件でネガティブ2曲を作曲し、大学生64名を対象にASVMを用いて音楽の感情価、MMSを用いて曲聴取前後の気分変化を測定したところ、ポジティブ感情とネガティブ感情への誘導が成功したことが示された。今後さらに曲数を増やし、更なる検証と実験用素材の作成を行いたい。
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P2-36人は身の回りに変化が起こると心的原因に基づいたものであるとする認知的性質がある.古来より人は「神」という概念存在にも意図があると考え,それをかたどった偶像は本来見えないとする「神」を具現化した人工物である.そのため,偶像を見た人に何らかの影響を与えていた可能性がある.先行研究として文字プライムで神や宗教に関する言葉は向社会的行動に影響する結果がある.これをもとに,仏像のような立体物によるプライムにも効果があるかを調査した.
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P2-40社交不安障害者は感情が曖昧な表情を負の感情に分類する傾向があることが報告されている。本研究では他者視線画像を用いて幸せから嫌悪まで表情をパラメトリックに変化させた画像に対する感情が、社交不安傾向の程度により影響を受けるかを行動実験により調査した。その結果、社交不安傾向の高い人は低い人に比べて嫌悪の感情が含まれる視線をより敏感に検出した。これは視線からの表情判断では社交不安傾向の強い人ほどネガティブな表情を知覚しやすいことを示唆している。
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P2-50本論では、従来の働き方やそれを取り巻く資本主義に基づく価値観が転換しつつある時代背景に着目し、福祉事業の起業プロセスについて検討した。分析の観点として、アクターネットワーク論を採用し、特に、情動を含む幅広い人々・制度・モノの間の交換に着目して記述した。その結果、起業の際に、自分たちへ向けられる既存のコミュニティからの情動的なまなざしとの相互作用プロセスが語られた。また、「最周辺参加者」との独特な感情のやり取りについても語られていた。